みやげの免税枠は「20万円を超えた分だけ課税」ではありません|品物ごとの金額を入れると、どれが免税に回りどれに税額がつくかが出る判定ツール

買い込んだあとに気になるのは、税関で何か言われる金額に届いているかどうかです。税関の案内では、その他の品物は海外市価の合計額で20万円まで免税と決まっています。
間違えやすいのはその先です。超えた場合に払うのは差額ではありません。20万円以内におさまる品物が免税になり、残りの品物に課税されます。しかも税関は旅行者に有利になるよう免税にする品目を選ぶ、と書かれています。下のツールは、この選び方と税率をそのまま計算式にして、どの品物が免税に回り、税額がいくらになるかを出します。
1. 免税枠オーバー判定ツール(その他の品物)
免税枠:その他の品目は海外市価の合計額20万円まで。超える場合は20万円以内におさまる品物が免税になり、残りの品物に課税(税関は旅行者に有利になるように免税品目を選択)。1個で20万円を超える品物はその全額に課税。1品目ごとの合計額が1万円以下のものは原則として免税
税額:課税価格=海外市価×0.6/その他の品物の簡易税率15%/関税無税品は消費税7.8%+地方消費税(消費税額×22/78)/税目合計の100円未満は切り捨て
出典:税関「海外旅行者の免税範囲」https://www.customs.go.jp/kaigairyoko/menzei.htm
出典:税関「税額の計算方法」https://www.customs.go.jp/kaigairyoko/zeigaku.htm
確認日:2026年9月1日
2. 税関の計算例と、ツールの出力は一致します
税関の「税額の計算方法」には、実際の計算例が載っています。ハンドバッグ8万円、指輪12万円、衣類5万円、腕時計15万円を持ち込んだ場合です。案内は「その他の品物の金額及び税額を考慮して、旅行者が有利になるように、ハンドバッグと指輪が優先して免税されます」としています。
この4つをツールに入れ、腕時計だけを「関税が無税の品物」にすると、免税に回るのはハンドバッグと指輪、課税されるのは衣類4,500円と腕時計8,900円という出力になります。案内に書かれた衣類の関税額4,500円、腕時計の消費税・地方消費税8,900円と同じ数字です。
金額の大きい順に免税にしているのではない点に注意してください。腕時計は15万円で衣類より高いのに課税側です。税率が違うため、税額で見るとハンドバッグと指輪を免税にしたほうが旅行者に有利になるからです。
3. 1個で20万円を超える品物は、全額が課税対象です
案内には「1個で20万円を超える品物、例えば、25万円のバッグは25万円の全額について課税されます。」と書かれています。5万円分だけが課税されるのではありません。25万円の0.6倍が課税価格で、そこに15%がかかるので税額は22,500円です。ツールでも、20万円を超える品物は枠の計算から外し、単独で課税側に置いています。
反対側の線もあります。「1品目ごとの海外市価の合計額が1万円以下のものは、原則として免税となります。」という規定です。案内は例として1個1,000円のチョコレート9個や1本5,000円のネクタイ2本を挙げています。ツールでは1万円以下の行を枠の外に置きます。
持ちきれずに現地から荷物を送った場合は、この枠の話に手続きが1つ増えます。そちらは韓国から荷物を送ったら、帰国時に税関へ申告書を2通出しますで扱っています。
4. 酒・たばこ・香水は、20万円とは別の枠です
ツールに入れないものがあります。酒類は3本(1本760ml)、紙巻たばこは200本、加熱式たばこは個装等10個、葉巻たばこは50本、その他のたばこは250g、香水は2オンスです。香水には「1オンスは約28ml(オーデコロン、オードトワレは含まれません。)」という注記が付いています。
年齢の条件もあります。「20歳未満の場合は「酒類」と「たばこ」は免税になりません。」と書かれています。家族の分として数を分けて考えている場合は、ここで枠が変わります。
5. 空港に着く前に決めておく3つ
1番目の円換算については、案内に「「海外市価」とは、外国における通常の小売購入価格のことをいいます。なお、円貨換算は定められた公示レートにより行われます。」と書かれています。買った日のレートで自分が計算した金額とは、少しずれることがあります。
買い物のレシートは、現地で税金が戻る手続きにも使います。その受け取りには順番があり、荷物を先に預けると受け取れなくなります。そちらは韓国のタックスリファンド、荷物を先に預けると受け取れませんで扱っています。
出典と確認時点
この記事の判定ツールは、2026年9月1日に取得した税関「海外旅行者の免税範囲」(https://www.customs.go.jp/kaigairyoko/menzei.htm)および税関「税額の計算方法」(https://www.customs.go.jp/kaigairyoko/zeigaku.htm)に記載された免税範囲と税率を、そのまま計算式にしたものです。出てくる数字は概算であり、課税か免税かと税額を最終的に決めるのは入国する空港の税関です。品物の種類によっては簡易税率を適用できず一般の関税率で計算されるもの(1個または1組の課税価格が10万円を超えるもの、米、食用の海苔、猟銃など)があり、その場合は結果が変わります。ツールは「その他の品物」の枠だけを扱い、酒類・たばこ・香水の別枠、別送品の合算、同伴する家族ごとの枠は扱いません。持ち込みが規制されている品物の判断も含みません。金額と可否は必ず税関相談官にご確認ください。
要点の確認
- その他の品物は海外市価の合計額20万円まで免税(入国者1人あたり)
- 超えた場合に払うのは差額ではなく、課税側に回った品物の全額にかかる
- 免税にする品目は旅行者に有利になるように税関が選ぶ
- 1個で20万円を超える品物は、その全額が課税対象
- 1品目ごとの合計額が1万円以下のものは原則として免税
- 課税価格は海外市価×0.6、その他の品物の簡易税率は15%
- 腕時計やパソコンなどの関税無税品は消費税・地方消費税のみ(合計10%)
- 税関の計算例(衣類4,500円・腕時計8,900円)とツールの出力が一致する
- 酒類3本・紙巻たばこ200本・香水2オンスは別枠で、20歳未満は酒類とたばこが免税にならない
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