引っ越しの役所手続きチェックリスト|転出届・転入届の期限とワンストップサービスをやさしく解説【2026年】

引っ越しの役所手続きは「引っ越し前に旧住所で転出届」「引っ越し後14日以内に新住所で転入届(同一市区町村内なら転居届)」という2つの届出を軸に、マイナンバーカードや国民健康保険・年金・児童手当などの住所変更を組み合わせて進めるのが基本の流れです。近年はマイナポータルの「引越し手続オンラインサービス(引越しワンストップサービス)」でオンライン化が進んでいますが、利用できる手続きの範囲は状況によって異なる場合があります。この記事では時系列のチェックリストと合わせて全体像を整理しますが、手数料・受付時間・必要書類などの変動しうる項目は必ず公式サイトでご確認ください。
引っ越し手続きの全体像:時系列チェックリスト
市区町村をまたぐ引っ越し(転出)を例に、大まかな流れを時系列で整理すると次のようになります。自治体や個人の状況によって前後する場合があるため、あくまで目安としてご覧ください。
| タイミング | やること | 窓口 |
|---|---|---|
| 引っ越し前 | 転出届の提出、転出証明書の受け取り(または引越し手続オンラインサービスでの転出届の提出) | 旧住所の市区町村 |
| 引っ越し前〜直前 | 電気・ガス・水道の使用停止・開始連絡、郵便物の転送手続き | 各事業者・郵便局 |
| 引っ越し後14日以内 | 転入届(同一市区町村内なら転居届)の提出 | 新住所の市区町村 |
| 転入届と同時期 | マイナンバーカードの住所変更(継続利用の手続き)、国民健康保険の加入、国民年金の住所変更、児童手当の住所変更手続きなど | 新住所の市区町村 |
| 住所変更後、順次 | 運転免許証の住所変更 | 警察署・運転免許センター等 |
同一市区町村内での引っ越し(転居)の場合は転出届は不要で、新住所への「転居届」のみを提出する形になります。この違いは後述します。
引っ越し前にやること:転出届と転出証明書
別の市区町村へ引っ越す場合、まず旧住所の市区町村役場で「転出届」を提出し、「転出証明書」を受け取るのが基本の流れとされています。転出証明書は、引っ越し先で転入届を出す際に必要となる書類です。
住民基本台帳法では、転出をする方は「あらかじめ」市町村長に届け出ることとされており、引っ越し前に旧住所地で手続きするのが原則です。ただし、届出できる具体的な受付開始時期(引っ越し何日前からか)や、引っ越し後にさかのぼって届出できる期間、必要書類・本人確認の方法は、自治体やお使いのサービスによって案内が異なる場合があります。転出届を提出できる具体的な期間や持ち物については、お住まいの市区町村の公式ページ、または総務省 住民基本台帳制度のページでご確認ください。
なお、後述する「引越し手続オンラインサービス」を使えば、マイナンバーカードを利用してオンラインで転出届を提出できます。窓口に行く時間が取りにくい方は、あわせて検討するとよいでしょう。
引っ越し後にやること:転入届は「転入をした日から14日以内」
新しい住所地での届出については、住民基本台帳法において、転入をした日から14日以内に新住所地の市区町村へ届け出ることとされています。この「14日以内」という期間は、総務省が所管する住民基本台帳制度の枠組みで定められているものです。正確な条文表現や例外の扱いについては、必ず総務省 住民基本台帳制度のページでご確認ください。
転入届の際には、旧住所の市区町村で受け取った転出証明書の提出が必要になるのが一般的です(オンラインで転出手続きを行った場合の扱いは後述します)。マイナンバーカードや本人確認書類、印鑑(自治体による)なども合わせて求められる場合があります。持参物の詳細は自治体ごとに異なるため、事前に新住所地の市区町村公式サイトで確認しておくと窓口での手戻りを防げます。
同一市区町村内の引っ越しは「転居届」でOK
同じ市区町村内で住所が変わる場合は、転出・転入という手続きではなく「転居届」を1回提出するだけで完了する仕組みになっています。転出証明書のやり取りが不要な分、手続きはシンプルです。
ただし、転居届についても住民基本台帳法上、届出の期限が定められています。転居をした日から14日以内に市町村長へ届け出ることとされていますので、同一市区町村内の引っ越しであっても後回しにせず、早めに届け出ることをおすすめします。詳細は総務省 住民基本台帳制度のページでご確認ください。
転居届の場合でも、マイナンバーカードの住所変更や、国民健康保険・国民年金など各種制度の住所変更は別途必要になる点は、市区町村をまたぐ引っ越しと共通です。
引越し手続オンラインサービス:マイナポータルでオンライン手続き
デジタル庁が案内する「引越し手続オンラインサービス(引越しワンストップサービス)」を利用すると、マイナンバーカードを使ってマイナポータルから引っ越しに関する一部の手続きをオンラインで行うことができます。具体的には、旧住所地への転出届の提出と、新住所地の市区町村への来庁予定の連絡(転入・転居の届出をするための来庁予約)をオンラインで行える仕組みが案内されています。2023年2月6日以降、この転出届のオンライン提出と来庁予定の連絡は、全国のすべての市区町村を対象に利用できるとされています。
ただし、転入(転居)の手続きそのものについては、本人確認や各種制度の住所変更手続きが伴うため、新住所地の市区町村窓口への来庁が必要とされている点に注意が必要です。オンラインで完結するのはあくまで転出届の提出や来庁予定の連絡までで、最終的な転入(転居)の処理は窓口で行う仕組みになっています。
なお、引越しに関連する手続きのうち、どこまでをオンラインで連携できるか(民間事業者のサービスとの連携なども含む)は、状況によって異なる場合があります。利用を検討する際は、事前にデジタル庁 引越し手続オンラインサービスのページで、必要な準備や手続きの流れをご確認ください。マイナンバーカードとその暗証番号、対応するスマートフォンやICカードリーダーなどが必要になる場合があります。
マイナンバーカード・運転免許証・パスポートの住所変更
引っ越しに伴う周辺の手続きとして、次のようなものが挙げられます。
- マイナンバーカード:転入届・転居届の提出にあわせて、券面や内蔵ICチップの住所情報を更新する継続利用の手続きが必要とされています。手続きが遅れるとカードが失効する場合もあるとされていますので、届出とあわせて早めに手続きするのが安心です。手続きの期限や必要書類は、お住まいの市区町村の案内やデジタル庁 マイナンバーカードのページでご確認ください。
- 運転免許証:住所が変わった場合は、道路交通法に基づき、住所地を管轄する都道府県公安委員会(警察署・運転免許センター等)で記載事項変更の手続きが必要とされています。必要書類や受付窓口・時間は都道府県警察によって案内が異なるため、お住まいの都道府県警察の公式サイト、または警察庁 運転免許に関する諸手続のページでご確認ください。
- パスポート:パスポートは住所を公に証明する書類ではなく、旧型の旅券では最終ページの所持人記入欄(住所欄)に本人が自書する方式、2020年(令和2年)2月4日以降に発給された旅券では所持人記入欄自体が廃止されています。いずれの場合も、引っ越しで住所が変わっただけであれば、原則として記載事項の変更手続きは不要とされています。ただし、本籍地の都道府県が変わるなど記載事項に変更が生じる場合は、別途申請が必要になることがあるため、詳細は外務省 パスポート(旅券)のページやこんな時、パスポートQ&Aでご確認ください。
国民健康保険・国民年金・児童手当などの住所変更
役所での届出とあわせて、次のような制度の住所変更・資格の切り替えも必要になる場合があります。
- 国民健康保険:他の市区町村へ引っ越す場合、旧住所地では国民健康保険の資格喪失の手続きが、新住所地では加入の手続きが必要とされています。転入届と同時に窓口で案内されることが一般的です。会社の健康保険(社会保険)に加入している方は扱いが異なりますので、国民健康保険と社会保険の違いもあわせてご確認ください。
- 国民年金:国民年金第1号被保険者の方は、住所変更の届出が必要になる場合があります。マイナンバーとの連携状況によって手続きが省略される場合もあるとされていますので、詳細は年金事務所や市区町村窓口でご確認ください。年金制度の基本的な仕組みについては年金の基礎知識もご参照ください。
- 児童手当:他の市区町村へ引っ越す場合、原則として新住所地で改めて認定請求の手続きが必要とされています。届出が遅れると手当が遡って支給されない場合もあるとされているため、早めの手続きが望ましいとされています。具体的な期限や必要書類は、お住まいの市区町村の児童手当担当窓口の公式ページでご確認ください。
住民税は「1月1日時点の住所地」で課税される点に注意
引っ越しをしても、その年度の住民税がすぐに新住所地に切り替わるわけではありません。個人住民税は、その年の1月1日時点で住んでいた市区町村で課税される仕組みが一般的とされています。年の途中で引っ越した場合でも、その年度の納付先はその年の1月1日時点の市区町村のままとなる点は、意外と見落とされがちなポイントです。住民税の課税の仕組みについて詳しくは、住民税の仕組みで整理していますので、あわせてご確認ください。
電気・ガス・水道・郵便転送など民間の手続きも忘れずに
役所での手続きとあわせて、次のような民間サービスの住所変更・停止/開始手続きも必要になります。特定の事業者を推奨するものではなく、一般的に必要とされる手続きの一覧です。
- 電気・ガス・水道の使用停止(旧住所)・使用開始(新住所)の連絡
- 郵便物の転送届(日本郵便の転居・転送サービスなど)
- 固定電話・インターネット回線の移転手続き
- 金融機関・クレジットカード・各種会員サービスの住所変更
- 勤務先への住所変更の届出
それぞれの手続き方法や受付時間、手数料の有無は事業者によって異なりますので、各社の公式サイトや会員ページでご確認ください。
まとめ:要点3行
- 市区町村をまたぐ引っ越しは「旧住所で転出届→新住所で転入をした日から14日以内に転入届」が基本の流れで、同一市区町村内なら転居届のみでよい。
- デジタル庁の引越し手続オンラインサービスを使えばマイナポータルから転出届の提出や来庁予定の連絡ができるが、転入(転居)時の来庁は必要とされている。
- マイナンバーカード・国民健康保険・国民年金・児童手当・運転免許証など周辺手続きも多いため、時系列チェックリストで漏れを防ぎ、数値や期限の細部は必ず公式サイトで確認する。
公式サイトで最新情報を確認
- 総務省 住民基本台帳制度のページ(転出届・転入届・転居届の届出期間や仕組みの詳細)
- デジタル庁 引越し手続オンラインサービスのページ(マイナポータルでのオンライン手続きの内容・必要な準備)
- デジタル庁 マイナンバーカードのページ(住所変更にともなう継続利用手続き)
- 警察庁 運転免許に関する諸手続のページ(運転免許証の住所変更)
- 外務省 パスポート(旅券)のページ(住所変更時の取り扱い)
※本記事は2026年7月時点の一般的な制度・情報の整理であり、手数料・受付時間・必要書類・届出できる具体的な期間などは自治体や年度によって異なる場合があります。引っ越しの際は、お住まいの市区町村および関連する公式サイトで最新情報を必ずご確認ください。住民税の課税の仕組みについては住民税の仕組み、健康保険の切り替えについては国民健康保険と社会保険の違い、年金の手続きについては年金の基礎知識もあわせてご覧ください。
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