韓国の宿は、掲示した料金より高い額を受け取ってはいけないと決まっています|フロントとオンライン画面の両方に料金表の掲示義務、違反すると1回目で営業停止5日です

予約した金額のまま泊まれるのか。現地で何か上乗せされたら言い返せるのか。宿を押さえる直前に気になるのは、たいていこの一点です。
韓国の宿泊業には、料金についての決まりが規則の別表に書かれています。店内に宿泊業申告証を、フロントに宿泊料金表を掲示すること。そして掲示した料金を守ること。守らなかった場合の処分の日数まで、別の別表に段階で並んでいます。
2026年7月14日施行の公衆衛生管理法施行規則では、掲示の場所は店頭だけではありません。宿泊業者がオンラインインターフェースを営業に活用している場合は、そこにも料金表を掲示し、掲示した料金を守ることが加わっています。フロントに掲示しない、または掲示額より高く受け取った場合の処分は、1回目で営業停止5日です。
1. 掲示しなければならないものは2つです
公衆衛生管理法施行規則の別表4は、宿泊業者が守るべき衛生管理の事項を並べた表です。その最後のほう、「その他の遵守事項」に料金の話が出てきます。
そこに書かれているのは2つです。店内に宿泊業申告証、フロントに宿泊料金表。どちらも「掲示しなければならない」という書き方で、任意ではありません。そして料金表については、掲示しただけでは終わらず掲示した料金を守ることまで同じ文に入っています。
宿泊業申告証は、その施設が届出をして営業していることを示す紙です。裏を返せば、届出をせずに宿泊業を営んだ場合は同法第20条第1項により2年以下の懲役または2千万ウォン以下の罰金が科されると、別表の注記に書かれています。掲示物は飾りではなく、届出の有無がそこで見えるようになっているということです。
2. 掲示の場所に、オンラインの画面が加わりました
同じ条文の後段に、近年の改正で加わった部分があります。宿泊業者が電子商取引法第21条の2にいうオンラインインターフェースを宿泊業に活用する場合には、そこにも宿泊料金表を掲示し、掲示した料金を守らなければならないというものです。
改正の理由欄には、宿泊料金の透明性を高め消費者の権利を保護するため、掲示しない場合や掲示額より高い料金を受け取った場合の制裁処分の基準を強化し、オンラインインターフェースについての基準を設けた、という趣旨が書かれています。つまり、店頭だけを見ていた規制が画面の側にも広がった形です。
ここで一つ、断定を避ける必要があります。第三者が運営する予約サイトがこの「オンラインインターフェース」に含まれるかどうかは、本稿では確認できていません。条文は電子商取引法の定義を引いており、その定義本体を本稿は取得していないためです。読み取れるのは「宿泊業者が営業に活用しているオンラインの画面」までです。
3. 処分は日数で段階が決まっています
守られなかったときにどうなるかは、同じ規則の別表7「行政処分基準」に並んでいます。違反の回数ごとに、1次・2次・3次・4次と重くなる形です。
並べてみると、料金にかかわる違反は1回目から営業停止です。申告証の掲示漏れが警告または改善命令から始まるのに比べて、入口が重く設定されています。
オンライン側の行にはただし書きが付いています。システム障害など宿泊業者に責任のない事由による違反は除く、というものです。画面上の数字がずれていれば直ちに処分、という組み立てにはなっていません。
4. 建物の一部だけが宿になっている場合
同じ別表4には、建物の一部を対象に宿泊業を行う場合の遵守事項もあります。オフィスや店舗が入っている建物の何フロアかが客室になっている、という形態です。
そこでは、フロント・ロビー・入口などに、建物の一部を対象に宿泊業が行われている事実を表示すること、客室の入口には、その客室の運営責任者と緊急連絡先を表示することが求められています。さらに、毎年12月31日までに、または市・道知事の定める時期ごとに、客室数と営業場の面積の現況を管轄の官庁へ報告することも書かれています。
客室の入口に運営責任者の表示があるかどうかは、チェックインのあとに数秒で見える情報です。何かあったときの連絡先がそこにあります。
5. 観光振興法の側にも同じ発想があります
料金表の掲示は、公衆衛生管理法だけの話ではありません。観光振興法施行令の別表1、登録基準の欄にも同じ発想が入っています。
外国人観光都市民泊業と韓屋体験業には、営業場とオンラインインターフェース(営業に活用する場合)に料金表を掲示し、掲示した料金を守ることが登録基準そのものとして書かれています。守るべき事項ではなく、登録を維持する条件の側に置かれているということです。
宿の形態によって根拠になる法令が変わる点は、別の記事で扱っています。予約サイトの表記だけでは、その施設がどの業種で登録されているかまでは分かりません。
6. 現地でできる確認は3つです
差額が出たときに何を根拠に話すのか。掲示された料金表と、自分が予約した画面。この2つが手元にあれば、話は「掲示した料金を守っているか」という一点に絞れます。
7. 本稿が扱っていない範囲
掲示義務と処分の話はここまでです。予約後に発生するキャンセル料、付加価値税、サービス料は根拠になる法令が別で、これは別の記事で扱っています。
また、実際に差額が生じたときの申し出先や手続の流れについては、一次資料を取得していないため本稿では書きません。窓口名や日数を推測で書くことはしません。
料金そのものの水準についても、金額は書いていません。日によって動くため、こちらで数字を出す意味がないからです。
料金表と請求額を照らし合わせる前に、その日の表示額そのものは予約画面で確かめられます。
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出典と確認時点
この記事は2026年8月16日時点で、韓国「公衆衛生管理法施行規則」(法令ID 006358、施行日2026年7月14日)の別表4「公衆衛生営業者が遵守しなければならない衛生管理基準等」第1号および別表7「行政処分基準」、ならびに「観光振興法施行令」(施行日2026年8月4日)の別表1 登録基準を取得して整理した一般的な内容です。対象は公衆衛生管理法上の宿泊業であり、観光振興法上の観光宿泊業にそのまま同じ義務が及ぶ範囲までは本稿では確定していません。また、条文がいう「オンラインインターフェース」に第三者が運営する予約サイトが含まれるかどうかは、電子商取引法第21条の2の定義本体を取得していないため確認できていません。差額が生じた場合の申し出先・手続、宿泊料金の水準、キャンセル料・付加価値税・サービス料は本稿では扱っていません。法令は改正されることがあります。予約時点の条件は各予約サイトおよび宿泊施設の案内でご確認ください。
要点の確認
- 宿泊業者は店内に宿泊業申告証、フロントに宿泊料金表を掲示し、掲示した料金を守る(施行規則 別表4 第1号ラ目(1))
- オンラインインターフェースを営業に活用する場合はそこにも掲示し、掲示した料金を守る
- フロントの掲示漏れ・掲示額超過の受領は1次で営業停止5日、2次10日、3次20日、4次で営業場閉鎖命令
- オンライン側も同じ日数。ただしシステム障害など事業者に責任のない事由は除く
- 申告証の掲示漏れは1次が警告または改善命令から
- 建物の一部が宿の場合、客室入口に運営責任者と緊急連絡先の表示
- 無申告での宿泊業営業は2年以下の懲役または2千万ウォン以下の罰金(法第20条第1項)
- 外国人観光都市民泊業・韓屋体験業では、料金表の掲示と遵守が登録基準に入っている
チェックインのときにフロントの料金表を1回見る。請求額と照らす基準は、その1回でできます。
法令は改正されます。掲示義務や処分の日数に変更が確認でき次第、本記事も見直します。
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