育児休業給付金とは?もらえる条件・支給額の計算・申請の流れをやさしく解説【2026年】

育児休業給付金は、雇用保険に加入している方が原則1歳未満のお子さんを育てるために育児休業を取得した場合に支給される給付とされています。支給には休業前の勤務実績などの要件があり、支給額も休業からの経過日数に応じて67%・50%と段階的に変わる仕組みです。2025年4月からは要件を満たすと給付率が上乗せされる制度も始まりました。ただし支給率の上乗せ条件や上限額・下限額は年度や個人の状況で変わるため、本記事は制度の全体像の整理にとどめ、最終的な受給可否・金額は必ず勤務先の人事担当やハローワークの公式情報でご確認いただく前提で解説します。
育児休業給付金とは?制度の位置づけ
育児休業給付金は、雇用保険の被保険者が、原則として1歳未満の子を養育するために育児休業を取得した場合に支給される給付とされています。育児休業そのものは育児・介護休業法に基づく休業制度であり、育児休業給付金はその間の所得を雇用保険の仕組みで下支えするものという位置づけです。
なお、保育所に入れないなどの事情がある場合には対象となる子の年齢が1歳6か月・2歳まで延長されるケースがあるとされていますが、要件が細かいため詳細は後述のうえ公式情報でご確認ください。雇用保険にはこのほか、離職した場合に支給される失業保険(雇用保険の基本手当)もあり、あわせて押さえておくと制度の全体像がつかみやすくなります。
支給要件:どんな人がもらえるのか
ハローワークインターネットサービスおよび厚生労働省の情報によると、育児休業給付金の支給には主に次の要件があるとされています。
- 雇用保険の被保険者であること
- 育児休業を開始した日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月(ない場合は就業した時間数が80時間以上の月)が12か月以上あること
- 1支給単位期間(原則1か月)ごとに、就業した日数が10日以下(10日を超える場合は就業した時間数が80時間以下)であること
有期雇用(契約社員・パートなど)で働く方の場合は、これに加えて「子が1歳6か月に達する日までに労働契約の期間が満了することが明らかでないこと」といった追加の要件があるとされています。ご自身が要件を満たすかどうかは個々の契約状況によって判断が分かれるため、必ず勤務先の人事担当または厚生労働省「Q&A~育児休業等給付~」およびハローワークでご確認ください。
支給額はどう計算する?67%と50%の仕組み
支給額の基本的な計算式は「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」とされ、育児休業開始から180日目までがこの67%、181日目以降は50%に切り替わるとされています。
| 経過期間 | 支給率の目安 |
|---|---|
| 育児休業開始から180日目まで | 休業開始時賃金日額を基準に67%相当 |
| 181日目以降 | 同50%相当 |
「休業開始時賃金日額」は原則として休業開始前の一定期間の賃金をもとに計算されるとされており、また支給額には上限額・下限額が設けられていますが、これらは年度ごとに見直されるため本記事では固定の金額を記載しません。ご自身の見込み額はハローワークインターネットサービス「育児休業等給付」や勤務先の人事担当、最寄りのハローワークで必ずご確認ください。
【2025年4月新設】出生後休業支援給付金で給付率が上がるケースも
2025年4月からは「出生後休業支援給付金」という制度が新設されたとされています。子の出生後一定期間内に、父母双方が要件を満たす形で一定日数以上の育児休業(出生時育児休業を含む)を取得した場合、既存の育児休業給付(67%相当)に一定割合が上乗せされ、最大28日間は給付率が合計で80%相当になるとされています。
給付金は非課税であることや育休中の社会保険料免除とあわせると、結果として「手取りベースで実質10割程度」と紹介されることもありますが、これはあくまで一定の要件を満たした場合の一般的な説明です。対象となる休業の取り方や両親双方の要件、上限額などは制度が複雑なため、個別の当てはめは必ず厚生労働省「育児休業等給付について」で最新情報をご確認ください。
給付金は非課税、社会保険料免除とあわせて手取りを下支え
育児休業給付金は雇用保険からの給付であり、非課税の扱いとされています。あわせて、要件を満たすと育児休業中の健康保険・厚生年金保険の保険料が免除される仕組みがあり、この免除期間も将来の年金の計算上は保険料を納めた期間として扱われるとされています。年金の加入期間や将来の受給についての基本は年金の基礎知識の記事もあわせてご覧ください。
なお、育児休業給付金は雇用保険からの給付であり、病気やけがで働けないときに健康保険から支給される傷病手当金とは支給の根拠となる制度が異なります。また保険料免除の扱いは加入している制度(国民健康保険か社会保険か)によっても違いがあるため、国民健康保険と社会保険の違いの記事も参考になります。税金の取り扱いについて個別の判断が必要な場合は、税務署や税理士にご相談ください。
申請の流れ:勤務先経由でハローワークへ
育児休業給付金の申請は、原則として勤務先(事業主)を経由してハローワークに対して行う運用が一般的とされています。初回は育児休業給付の受給資格の確認とあわせて支給申請を行い、以降は原則として2か月ごとに支給申請を行う流れが一般的とされています(希望すれば1か月ごとの申請ができる場合もあるとされています)。
申請書の様式や添付書類、申請期限などは状況によって異なり、電子申請にも対応しているとされています。詳しい手順や最新の様式はハローワークインターネットサービス「申請等をご利用の方へ」で確認するとともに、勤務先の人事担当と早めにスケジュールをすり合わせておくと安心です。なお申請期限(とくに初回の支給申請の期限)は個々の休業開始日によって変わり、期限を過ぎると受給できないおそれもあるため、必ず勤務先の人事担当およびハローワークの公式情報で早めにご確認ください。
パパ・ママ育休プラス/産後パパ育休(出生時育児休業給付金)とは
両親がともに育児休業を取得する場合には「パパ・ママ育休プラス」という特例があり、一定の要件を満たすと育児休業の対象となる子の年齢が原則1歳から1歳2か月まで延長されるとされています。また、子の出生後8週間以内に取得できる「産後パパ育休(出生時育児休業)」という別枠の休業制度もあり、これに対応する給付として出生時育児休業給付金が用意されているとされています。
いずれも要件や取得可能日数の組み合わせが複雑なため、本記事では概要にとどめます。詳細は厚生労働省「パパ・ママ育休プラス」特設サイトをご確認ください。
対象期間の延長:1歳6か月・2歳までのケース
保育所等への入所を希望しているものの入所できない場合や、配偶者の死亡・傷病などやむを得ない事情がある場合には、育児休業給付金の対象となる期間が1歳6か月まで、さらに一定の場合は2歳まで延長されることがあるとされています。延長の可否は保育所の申込状況や家庭の事情など個別の要素で判断されるため、この記事では制度の存在の紹介にとどめます。
延長を希望する場合は、対象となる時期や必要書類(保育所の入所保留通知書など)についてハローワークに早めに相談することが望ましいとされています。
まとめ:要点3行
- 育児休業給付金は、雇用保険の被保険者が原則1歳未満の子の育児休業中に受けられる給付とされ、休業開始前の勤務実績など複数の要件がある
- 支給額は休業開始時賃金日額をもとに180日目まで67%、以降50%が目安とされ、2025年4月からは要件次第で給付率が上乗せされる出生後休業支援給付金も始まった
- 申請は勤務先経由でハローワークへ行うのが一般的で、金額や延長の可否など個別の判断は必ず人事担当・ハローワークの公式情報で確認する
公式サイトで最新情報を確認
- ハローワークインターネットサービス「育児休業等給付」(制度全体の入り口ページ)
- 厚生労働省「Q&A~育児休業等給付~」(支給要件・延長要件などの詳細)
- 厚生労働省「育児休業等給付について」(出生後休業支援給付金などの最新情報)
- 厚生労働省「パパ・ママ育休プラス」特設サイト
- ハローワークインターネットサービス「申請等をご利用の方へ」(申請書類の作成・電子申請の案内)
※本記事は2026年7月時点の一般的な制度・情報の整理であり、個別の受給可否や支給額を保証するものではありません。支給率の上乗せ条件、上限額・下限額、延長要件などは年度や個人の状況によって変わるため、必ず勤務先の人事担当およびハローワークの公式情報でご確認ください。あわせて、雇用保険の関連制度として失業保険(雇用保険の基本手当)や、健康保険からの給付である傷病手当金の記事もご覧いただくと、社会保険制度全体の理解が深まります。
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